分岐する季節の空

決して降らない曇り空が好きだときみが言い、ぼくは
決して光らない晴れた空が好きだとは言えない

降りかかるばかりの別れのなかで
きみとぼくとでは近すぎるほどだったから、
湾岸線に沿って地上を走り抜ける地下鉄のように
並走し、決して交わらずに遠くまで駆けてゆける-

秋の稲穂が豊かに一本づつ分かれてゆくように
そして折られてゆくように

冷たさを大気に戻しながら石は
いくつかの哀しみさえ分け合いながら
あるいは遠くの、あるいは近くの
人のいない街を眠り続けるために採石され
賑やかなトラック野郎に運ばれる

-演歌を聴いたかい?
 とびきり、ド派手で賑やかなヤツを?-

田植えころの姿を留めたまま
一面の田園風景のなかで老婆が一人
ぬかるんだ重い足を上げることも出来ず、せず、
ただ一直線に走り抜けるトラックを横目で見るだろう

(面倒くさいんだ、色々と-)

めいめいに想い浮かべる暖炉の火
消炭に残る、微かな季節の静謐な名残り

移り変わりを放棄した色とりどりの四季が集い
空模様の改革について静かに論じているが結論は
いつものように、翌春にまでは持ち越される
2014-12-15 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
コメントの投稿
非公開コメント

« next  ホーム  prev »

拝啓




Author mak From "空白"

想一葉、兼訪問帳

星々の冷却(書肆侃侃房)
渓谷0年(オンライン版)
Both by mさん

【 無意味という意味 】
すこしの風を追いかけて
【 短文 】
大海にも降る一滴
2015.07.17.

For Admin

落書内検索

一言お報せ

リンクは勝手に頂戴、削除してます
ご迷惑な場合は、ご一報下さい



メール・チェックは非常に稀です


BlogPeople

出現するかもエリア-転記候補