散策の表紙

冷たい本の表紙で踊るきらめきの光たち
その楽しげな様子を見つめる不思議な子供の瞳
つむじは激しい回転を続けている
ついとも揺らぐことのない緑の葉を一枚、乗せて

晴れやかな埠頭を湿り気を帯びて足跡は行く
あてどない足取りに、かの子供の笑顔を乗せて
遠洋にすなどる漁船は、もう水平線を越えた
世界を周回するような豪華客船は出航の見送りに酔っている
船員なら、手榴弾を懐にしまいながら船を物色している
足跡は、それらを横切って沈黙し直す

飽きることを知らない幼い視線に、罪は映らない
腐臭すら、どこか懐かしい甘美さとして鼻腔に覚える
萎えた男、萎れた女
その間で花開く残酷な無垢よ
このひとつの季節さえ越えることないか弱き命よ
テーブルの上では一冊の本が
ただ、その表紙だけで二つの瞳を見上げている
2014-12-23 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
コメントの投稿
非公開コメント

« next  ホーム  prev »

拝啓




Author mak From "空白"

想一葉、兼訪問帳

星々の冷却(書肆侃侃房)
渓谷0年(オンライン版)
Both by mさん

【 無意味という意味 】
すこしの風を追いかけて
【 短文 】
大海にも降る一滴
2015.07.17.

For Admin

落書内検索

一言お報せ

リンクは勝手に頂戴、削除してます
ご迷惑な場合は、ご一報下さい



メール・チェックは非常に稀です


BlogPeople

出現するかもエリア-転記候補