あまい歌で

残酷なことだけを真実として与えられるから
ずるがしこい詩人の笑みで
冷たい陽射しがことばの輪郭をなでている
季節のない陽射しでことばの輪郭を探っている

-わかりそうでわからない心を
 とけそうな甘い歌なんかで誤魔化そうとしないで

鈍色の空をこえて宛先のない問いが飛んでゆく
飛び立ったばかりの飛行機の音は低いままで
さっき梢に引っ掛かった風船をすり抜けて
そのまま雲の向こうに消えていった

いくども数え直された愛の数が合わないまま
知らない恋人の甘いくちびるの感触が想い出されると
グラスのなかでは溶けない氷が眠りを探している

-わかりそうでわからない心を
 とけそうな甘い歌なんかで誤魔化そうとしないで

そういった恋人を覚えていない
最後の恋人は覚えていられない

ことばの輪郭には
二度とは触れることが出来ない
一度目も触れることが出来ない
2014-12-26 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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