冷たく眠る、あなただから

たとえ少しづつでしかなかったとしても
そこには距離を置き、重ねてゆくべきだった
分からなくなるために
理解からの隔たりを増すために

-しかし分かることは理解することか?
 理解した答えは問いから遠ざかる
 答えは分からないままでも理解されるだろうよ

それでも距離が必要だった
尾根を巡った風が人のいない山里に舞い込む
そんなふうにするりとすり抜けるのだから
せめて距離が必要だった

遠かろうとも吹く風を知っている
知らない場所から吹く風を知っている
それらは哀しさしか運んでこないことを
孤独しか知らないことを

それでも距離には温もりが残されるだろう
ひとつの結晶のようにだれにも所有されず
ただ在るだけの温もりが距離にはあるだろう
それが希望だし望みであるような
だれにも引き渡されることのない温もり…

不在という名で、あなたが隣に眠る
行先を決めないままのレールを軋ませ
雪国のストーブを拾い集めながら
だれも乗せない汽車のように
不在という名で、あなたが隣に眠る
距離を消して、あなたは隣に冷たく眠る
2015-02-02 00:00 : カイエ、詩 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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