路線バスが残されて

疲労の影を見つめている視線には瞳がない。
それは夕暮だけではない、むしろ明るい昼間、
早朝の青い空の下にさえ落ちている。

ガラクタのように疲労だけを残して立ち去ってゆく、
軽やかなステップ、哀しみのスキップ-

無垢の微笑みは惨殺現場のなかでも無垢のままに、
慈母の想い出は薄らいで薄明のなか、遠い内側に沈んでゆく、
小さな手が一杯に拡げられて宇宙が始まろうとする(宇宙?)。

なぜ黄色い壁際で、そのようなことが、ことたちが起きるのか?

人通りのない田舎道を通りすぎることしかできない路線バスを、
運転手なら放り出して土手沿いに散歩して消えていっただろう。
だれも責められやしない、責めちゃいけないだろう。

ああ、雲が飛ぶように歩いている空を横切って、
今日の虹は消えようともしないのだ。

取り戻せない瞳を抱えたまま暮れてゆく空を夜に見上げ、
そこがひとつの国境なら、だれもが立ち止まり、だれもが嘆く、
そんな川沿いに運転手なら、消えていったのだよ。
2015-03-04 00:00 : カイエ、詩 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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