眠りを過ぎてから眠れよと手紙は書かれる

この眠れない夜が嘘だとしても、
眠れない夜として記録するだろう、秒針の音が
抱える世界を(愛しておくれ)歩き続けている気がする。そんな記憶の隅にある心象が、
静かな傷と青い痛みで柔らかで真ん丸の月を創るように祈ってみる。
その平板さは比類なく、薄さは月の光より薄く
眠れない嘘をいくつか想い出しながら、遠い日の恋さえ想い出しながら、
わたしを忘れているあなたは追いながら、
それは虚しい日ではありませんでした、と告げたかった、そう、想います。
新しい手紙が先に読まれるように、古い手紙を書いています。
いつまでも続く忘却を願いながら(かもしれません)。
そのようなためらいを、あなたなら笑うでしょうか、笑うでしょう
にっこり
と、笑うのです
そして私も笑うのです
少し古い童話を想い出しませんか、と問うだけのことでも手紙を書きます。
のどが渇いていませんか、と問うだけのことでも手紙を書きます。
寒くありませんか、暑くありませんか、どこか痛いことはありませんか
眠れない夜には、あなた宛ての手紙が想い出されます、
あなたを想いながら遠く、小さな背中をうんと小さくして
あなた宛ての手紙を書いている私を想い出します。
あの眠れない夜が嘘だったとしても、眠れる夜として記録していた、
冷たく狂ってゆく川の瀬音、急に激しく叩き付けるための音、
それだけは嘘であるに違いないと、想ったはずだった、
あなたの煙草の煙だけが真実のようで放心を知っていた。
眠りましょう、もう、眠ります
2015-03-09 00:00 : カイエ、詩 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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