消極的な風だけが吹いている

望むことくらいは知っているはずなのに、私の心は黙ったままだ。
欲望と名を変えてみても沈黙に閉じ込められ、偽装され、どうにも引き出しようがない。
見られたいだろう、そうでなくても知られはしたいだろう、
そうも想うのだが、見えない、目隠しさえ見えない、音もしない。
真っ暗な透明を手探っても虚ろさえ響かない。
それでも生きているという、生物学の不思議を想う。
生きたささえもが偽装され、あるいは偽造され、
しかし決して積極的に死にたいというわけではない(自殺など真っ平御免だ!)。
もっと…もっとも消極的な死だけを生きている。
消極的な死を生きることしかできないでいる。
不可能なことだとは想わないし、考えてもいないことが、
むしろ普通に可能だろうことに身体が、心が向かないのだ。
まるで明後日の方しか知らないかのように。
方向性を失ったわけでもなく。
愛する人を喪ったわけでもなく、
なにが欠けているとも言えず(実際、なにも欠けちゃあいない)。
分かるんだ、分かっているんだ、多分、分かり過ぎるほど
だけど、分からない、だから、分からない(としか言えない
窒息しない限界の息苦しさのなか、心音だけが高まってゆく。
せめて泣くほどの、涙が流れるほどの、哀しみを
それさえあれば生きてゆけそうな気がする哀しみを
胸を引き裂く哀しみを、と、中身のない涙が追いかけている。
それらは、形而上的なものだよね、と言って欲しい、そして納得したい。
そうでしかないと知って爽やかな陽の下に…
2015-03-11 00:00 : カイエ、詩 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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