後ろ手の私

後ろ手に、恋人に触れる

あわせる顔のないときには
私の手は、卑怯である
そして私も卑怯であるので手となって
私は私の、手を切り落とす

あらゆる可能性を放棄するために
無責任に逃げ込むために

だれにも触れられないが
手になって私は
最後の卑怯を手に入れる

微かに錆びた、鉄の臭いの
記憶にも打ち棄てられて私は
卑怯塗れの手だけになるのだ
2015-03-27 00:00 : カイエ、詩 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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