砂漠の始まり

乱立する新興住宅街の不気味さに戦慄したことはあるだろうか
そこに生きる屍の群れを、
屍だけを運び屍だけが運び戻される都会に向かう電車に乗り、
自らも屍となって生きたことはあるだろうか
季節が狂うばかりで、時を見失ったまま能面の笑みが溢れている
滑らかな川面を死んだ魚が、せめて海までをと滑り
(どこまでも昏い川だ、いつでも、いつまでも昏い川だ)
一陣の風を、それでも見るとしたら哀しみが舞い戻る
それは、むしろ厳しい試練なのだ
酷暑の砂漠を乾かす地上百メートルに迫った太陽のように
だから新興住宅街には、むしろ月が必要だった
ただ冷たく光ることもあるだけの
機械的に変形してゆくだけの
あまりにも儚さのなかにしかなく、儚さのなかに沈んでゆく
生贄としての一匹の月が、そこには必要だったのだ
2015-03-30 00:00 : カイエ、詩 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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