割れる瞳

あの、見上げた土手の
風にそよいで、たわむ、
たわんだままに美しい背高の草々を
名も知らぬ草々を
せめて絵に見せられるのならと
想わないでもないが、私は
君の瞳が割れるのを見た
もはや世界の何ものも映さず
何ごとにも属さなくなった
反射板を持たぬ無為の透明さに溺れる
水面が割れるのを見てしまった
ただ、風が吹くままに一人、
私は見ていた
2015-05-09 00:00 : カイエ、詩 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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