問うきみ、問わないきみ、希望しない逢瀬

狭いトンネルを抜ければ名を変えながら咲く花畑だ
振り返るだけで変わる名前を追いながら花は咲く
季節を追うことを許されたまま追うこともできずに花は咲く

いくつかの周回するソレを星と呼ばないように
注意深く花は咲く、あるいは咲こうとしている、
そうして咲こうとしていたはずだろう、花は

山を織るように陽が沈んでゆくと
山人たちの悲しい声が海から吹き上げ来た
花よ、花よ、と求める声だった
応えるもののない声だった

狭いトンネルを戻ると名を変えながら光る街だ
振り返るだけで変わる名前を追いながら街は光る
星のめぐりを知ることを許されたまま
星をしることもできずに街は光る

そんな街と花畑のあいだだけだった
いつも少しほの暗い場所だけだった
きみの横顔にトンネルの天井から水滴が落ちる
涙に似せてきみは笑う

いくつもの、あるいは皆無の
愛を与えてくれますか?

一滴の水に溶けてゆく、きみが問う

初出:note.mu(20150610)
2015-06-26 00:00 : カイエ、詩 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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