その喧騒のなかで君の破片を拾う、そういう可能性はあるのかと君に問う

ひたすらな喧騒が追いかけてくる
静けさをもとめるからだと嗤いながら

思考を奪われながら遠さが距離を喪失してゆく
これが生きてゆくことなのだ
そう笑うひとびとのなかで
ひとつながりの記事すらない新聞の破片を拾う
切れ切れの記事の端にだけ住んでいるように

本を手にしたのはいつだろうか
冷たい川の風を想い出す夜風が吹き込んでくる
きみの冷たい手が局部に触れ
萎れる性器を哀しげに見つめる沈黙を想い出す

去勢するのに道具が必要だろうか
去勢する必要のある対象物を所有しているだろうか
去勢されるに足る何ものかが付属しているだろうか

もう、なにも知る必要はなかった
もう、なにも聴く必要はなかった
見るもの触れるもの、あらゆる感触を殺されて
ただ街灯の影だけを追っていればよかった
もう、きみのことを知ることもなかった

初出:note.mu(20150603)
2015-06-30 00:00 : カイエ、詩 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
コメントの投稿
非公開コメント

« next  ホーム  prev »

拝啓




Author mak From "空白"

想一葉、兼訪問帳

星々の冷却(書肆侃侃房)
渓谷0年(オンライン版)
Both by mさん

【 無意味という意味 】
すこしの風を追いかけて
【 短文 】
大海にも降る一滴
2015.07.17.

For Admin

落書内検索

一言お報せ

リンクは勝手に頂戴、削除してます
ご迷惑な場合は、ご一報下さい



メール・チェックは非常に稀です


BlogPeople

出現するかもエリア-転記候補