遺されてから咲くランドセルの夢に似ていた

夜に咲きながら萎れる場所を探す花に寄り添う眠りの道端には
幾年も前に捨てられたランドセルの寝息が潜んでいる

背負ったこどもの顔を見たことのないランドセルは
激しい揺れ、穏やかな揺れ、揺れのない揺れ、
あらゆる揺れのなかに眠りを通過させながら土の匂いを夢に想い出す
まるで星の光のように土の匂いを想い出す

変換され続ける夢のなかでランドセルは花にもなり、
花はランドセルにもなり、こどもは成長を止めて花を摘んでいる
花を摘んだだけ海までの距離が遠ざかってゆく

こんなことは、街では起きるはずがない
街の砲火は、ここには届かない
こんなとこには、ここでだけ通用する死だけが遺される

初出:note.mu(20150616)
2015-07-02 00:00 : カイエ、詩 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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