蟷螂の夢

初出:Tumblr(26 6月, 2015)

洗濯物を取り込んでいると孵化して数日だろうか、一センチくらいのカマキリを見つけたので外に出そうとして失敗してしまった。
あれだけ小さくてどこかに潜り込んでしまうと潰してしまう、仕方ないが参ったなぁ、と想いながらドクダミの匂いがする夢から醒めたら眠っていた。

昔の学寮のものでノンビリとした夢だった。
男子寮のはずなのに女子学生も同室で、横たわると外部の音が遠く「こんなだとおかしくなるのが出てくるのも分かるなぁ」などとノンビリとしていると複数台あるノートPCが登場してなにやらいじっている。

一台は旧式OSなのでデータ専用のスタンド・アロンで使うかとかなんとかPC担当となった女子学生と話していると外から学内を案内する聞こえてきて「ええ、ええ、自慢の学校なんですよ」と甲高く愚かな声が響いてきたので「お前みたいなのがいなければな」と想いながら「上手くいったら今日の晩飯は俺が奢るよ」と部屋仲間に声をかけていた。

夢のなか時間でしばらくするとデータ整合が確認できたらしく「やったぁっ!」と喜ぶ顔、声とガッカリする顔、声とが交錯して「もう閉鎖になるから旨いの食おうね、寮食だけど」とだけ言うと女子学生が妙に寂しげで勝気な表情を浮かべて「私は残るわ」というようなことを言っていた。そうは言ってもなぁ、と想っていると強いドクダミの匂いがして夢から追い出された、そんな按配。

ドクダミの匂いは雨の匂いだっただろうか、眠っている間に一降りしたらしいように一降りしている間に眠っていたのだった。
眠る前に読もうと想った本は、やはり一行も読み進むことなく枕頭に置かれたままだったし、Tumblrでお気に入りだかをされると非常に恥ずかしいことに気づかせてくれたのは入院(大学院に)する大変さを教えてくれる女性だった。
とりとめもないのは夢と変わらないココも夢みたいなもので恥ずかしがることもないのだろう。

学寮が潰れたのは、もう数十年も前のことだ。
大好きな寮だったが如何せん、関東大震災以来の老朽化が酷く云々と聞いた覚えがある。寮の裏手や寮棟間は都心とは想えぬジャングルぶりで破傷風の危険があるので要注意という話だったが、あまり関係があるとは想えない。
しかし、まだ夢のなかにいるようでドクダミの匂いが絶えないが、ドクダミと夢にどういう関係があるのかは知らない。

ただ新しい雨が降り始め、今度は起きているのに似た夢のなかで一降りを見送ることになりそうだ、とだけぼんやりと想っている。
カマキリの子どもは依然として見つからない。
転記先なら「 」でご案内していますからね、と宣伝を兼ねて「コチラです」と言ってみるがひとが来れば消えてしまうのだ、夢のように。
(#)

2015-06-26 00:00 : 消去一葉 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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