20発のビンタ

中学一年生の時だったと想うのだけど、山登りの遠足に行ったときのこと。
おいらは健脚の方だったので、チンタラ歩くのが面倒で、A教師に、
「先に登っちゃっていいですか~?」
と確認して、友人達とダッシュして駆け登ったときのことだ。
登り終えてしばし後、B教師の突然の怒声。
「一番に登ったヤツは誰だ!!」

なんじゃろな~?と想いつつ、
「はーい」
と返事するや否や、いきなり数発のビンタ。
「なんじゃ、おんどれ~!!」
とは言い返さず、とりあえずは、その後の説教+ビンタをば。

曰く、
「山は危険なんだ!勝手な行動は皆を危険に晒すんだぞ!!」
と。
まぁ、一理ある。
が、こちらに非はない。

ということで「だからなんだ?」と睨むおいらは、
登り来る級友達に囲まれながら、後で聞いたら20数発も打ん殴られていたらしい。
もう少しおいらがグレテたら、山中で格闘騒動になっていたところだ。
その最中、Aも登頂したわけだが、何も言わん。

「なんだ、その目ツキは!!」「返事がない!!」
とかいうような怒声だけは覚えているが、
そもそもにいい加減、コッチも頭に血が上って逆襲を抑えるのに精一杯である。
最終的には凡その級友が登り終えて、なんとな~く終わったような記憶がある。

Aも、それまでは、それなりの教師としての威厳を持っていた。
が、その後、少なくとも、おいらとは目すら合わせなくなった。
Bは、そもそもに悪気も何もない。
後で事の顛末は聞いたのだろう。
Bの担当するクラブに入部する時にも何も言わなかったし、
その後、色眼鏡で見られるようなことはなかった。

もともと、おいらの学年は、中学入学前から要注意学年だったらしく、
Bは、そのための武闘派要員でもあったのである(笑)。
後で聞けば鉄棒のオリンピック予備選手だった位の猛者。
一歩も引かないおいらに、ヤンキーもどきの友人が驚いてたのを覚えてる。

もっとも、その後も、あまりにも手に余るので、
日体大からもイカツイのが送り込まれたり、
教師力量を高く評価されてる教師が就いたりと、
学校も色々と対策を練ったわけだが(爆)。
(ちなみに、手に負えなかったのは、おいらではない)

不思議なのは、打ん殴られてるシーンを想い出すと逆襲したくなるが(笑)、
Bには一厘の恨みも何もないことだ。
まぁ、恨んでもBには非はないので当たり前か。

では卑劣なる(笑)Aに対してはどうか?
不思議と、さして腹も立たなかった。
結局、Aにしてみれば、その状況の原因になって「しまった」自分がいるものの、
次々と増えてくる観戦生徒の注視の最中に、
Bと、Bに傲然と歯向かう生徒の間に入る手立ても何もなかったろう。
もっとも、その後、教師らしく偉そうなことを言った時に睨みつけたことはあるが。

今になって想うと、大人や教師に対して大きな期待を寄せてもいなかったのかな?とも。
それには、それなりの「前話」もあるわけだが。
でも未だに一般的な意味での「師」に対する想いは熱いし、
実際、師と仰いでいる人の踏跡を、必死に追い掛けている自分がいる。
おいらは、元々はヒジョーに素直な良い子なのである。

で、こういった類の多くの経験を経て後、
今の師匠に就くに至ったことは、実は非常に有り難い事だった気がする。
単なる信者的弟子ではなく、程よい緊張めいたものが、そこにはあるからだ。
信者は弟子にはなれないが、信じないものも弟子にはなれない。
20発のビンタにも感謝せねばならぬかも知れぬ。

残念なのは、未だ師匠の技量に遠く、足元にも及ばぬことである。

てか、先生が先に行き過ぎている・・・と、少しは愚痴りたい・・・

そのビンタを喰らったのは、今日のような満天の青空、暑い日だった。
懐かしい、むかし、むか~しの話である。

2006-07-26 15:12 : 消去一葉 : コメント : 0 :
コメントの投稿
非公開コメント

« next  ホーム  prev »

拝啓




Author mak From "空白"

想一葉、兼訪問帳

星々の冷却(書肆侃侃房)
渓谷0年(オンライン版)
Both by mさん

【 無意味という意味 】
すこしの風を追いかけて
【 短文 】
大海にも降る一滴
2015.07.17.

For Admin

落書内検索

月毎落書

一言お報せ

リンクは勝手に頂戴、削除してます
ご迷惑な場合は、ご一報下さい



メール・チェックは非常に稀です


BlogPeople

出現するかもエリア-転記候補