凍った虹の端と端で

涙のように流れる川を、きみは見たというが、それは、ただの凍った虹だったにちがいないよと枯木になった鳥が歌う、そう告げてみよう、けっして鳴ることの許されない鐘のように、つまり舌も撞木も、叩くすべてを持たない鐘のように、だね

そういえば天使が舞い降りるのは、どんな天気の日が良かっただろうか、そういう話をしただろう、わたしは天気には興味がないのでどうでも良いといったに違いないが、きみは海の日に、と
海辺で逢うことのなかった私たちには海にしか天使が住まうことがないのよ、そういう意味だともいったに違いない

ああ、そういえば、ある詩人について語ったことがあるだろう、その詩人はいつも白紙のノートだけを持ち歩き、白紙の欠片だけを落としてゆくんだ、と
その白紙の欠片の積み重ねで世界を創りあげているんだ、と
わたしたちが歩く道、その舗装路のすべてが白紙の欠片のように舞いあがる風のなかで天使が歌うね、
涙のようにしか川は流れることがない
きみは、もう泣くことを忘れただろう、涙を知らない子どものように、もう泣くことすら忘れただろう

(初出:2016/02/17 From note)
2016-02-29 00:00 : Zero Areas Ⅰ/0 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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