正しい季節

どれほどのかなしみを背負おうというのか、詩人よ
あなたの瞳は、もう涙にぬれることはないが
あなたの沈黙は、もう慟哭にあふれることはないが、詩人よ
どれほどのかなしみを背負おうというのか

季節のように移りかわってゆく正しさのなかで
あわただしく裁かれてゆくわたしたちのかなしみを
あるいは、そのひとのように背負おうというのか、詩人よ

では、あらためて聞こうではないか詩人よ
どれだけのかなしみを背負わせようとするのか
どれほどの苦しみを背負わせようとするのか
いまだ不足して不足して、苦しみの車輪を回しつづけるゾンビたち
あのひとのように、その列からはずれることには背をむけて

知っているだろうか、
わたしたちは正しさを存在させるために季節をつくる
ただ、それだけのために季節を移りかわらせ
すべてを塗りかえて新しいすべてをむかえようとするのだ
どれほどの苦しみも、わたしの生きている証拠を提示しない、と

生きていることは正しいことか
正しいことは生きていることか
詩人よ、あなたの間違いは正しさをしめすだろうか
詩人よ、あなたの墓標は命をしめすだろうか
わたしたちはただ、肩を並べ
川面を眺めているわけにはいかないのだろうか
2017-04-09 00:00 : Zero Areas Ⅱ/0 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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