忘れたままに忘れてゆく忘却

冷たくしても変わらない愛を抱きしめるように、その頸を探した。
閉じられたままの瞼だけが知っている、その頸を指先は探しあてられない。

(絶望だなんて陳腐なことばは、もう捨てよう、
 確か、そうなんども誓ったはずだが…)

愛したひとの歩いた夕暮れを踏むように目ざめを忘れたまま、
雨のように降りやんでしまう一日を過ごす。
それが、休日とよばれる一日だった。

一歩だなんて大げさな、そう想う。
足指が探るのは手に掬うこともできない砂のようななにか。
そのなにかを探るだけ、それはかなしい。

遠くからだけ愛していると告げていた、
背中をこちらに、あちらに向けて告げていたあのひとを想いだす。

わたしを痺れさせては消える麻薬のように、あなたを探す、
かなしいんだ、かなしいんだ、
ただ、かなしいんだ、それが良い。

そうだ、わたしは怒りに燃え尽きていた。
2017-05-27 00:00 : Zero Areas Ⅱ/0 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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