一人(哀しみ)ということ

蕾のままに花が萎れるように、光を知らないままに瞳は閉じ
私達から世界は消え、私達だけが残ったが
星の光は届くところを知らぬまま走り続け照らすことがない

いつものように届かない光が水底に沈み
追い掛ける光との広がる距離を追いかけて水底は深く、
始まらない空は始点を追い求めて果てに向かって疾駆する

世界を持たない私達は距離のない抱擁の中で果てなく遠く
くちづけの甘さを想い出せぬまま
全ての人の涙だけが混じり銀河となった

流れぬ銀河の浅瀬に佇み抱き合いながら
堕ちることすら出来ず吐息を忘れ
いつかの記憶の中でだけ咲く花を語るが
物語は、ここでも始点を追い、果てに向かい
ほころびの中に置き忘れられた私達は
居所のない安堵に包まれて星を蹴散らす

未来は私達の子供達を愛しているか?

時間を通り過ぎた私達は問いながら交わるが
きっと全てが私達から遠くなる作業でしかなく
無限に小さい一点でのみ交わるという、
許されたとは言えない赦しだけを大空に祈り、
朽ちた大地に伏せて眠る

<見た>という記憶を奪いながら膨らむ、
誰も知らない夢の中で命は無限に生まれ死するが
掌を透けて罰する陽の光に一人
私達は一人
2006-09-27 20:55 : 落陽 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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