二人以上、一人未満のベッド

濡れたままの髪をドライヤーに押し付けて乾く前に凍らせ
霜に閉じ込めた雫が頭皮から染み込む脳裏に過ぎる窓に
ワン・セットで分離出来ないコップと歯ブラシを忘れて
蓋のない歯磨き粉を握り締め歩く絨毯に
一筋の私が落ちて乾いていく

二本の歯ブラシは昨日、捨てよう
カレンダーの一日に丸を付けて今日にするだけ
明日は新しい歯ブラシを足せばいい
それで私は、もう一度ベッドに横たわることが出来る

ネグリジェの上から触れる乳首に熱はなく
はしゃぐテレビを前にヴァギナは濡れない
唇をなぞるだけで舐めることが出来ないあなたと
私の間には 熱を閉じ込めた体が
なければ、虚しい愛の幻でもいい

抱擁の中の私は彼の人を想う
会ったことのない、彼の人を
触れたことのない、彼の人を

ギシギシと軋むベッドに私はいないから
私を穢そうというあなたも報われはしない
報われない情欲に集中するあなたに届かない声を遠くに投げて
一粒、二粒と暗いガラスが雨を留め

罪深い私の奥で あなたは涙を見つけて欲しい
せめて私の涙を見つけて欲しいのに
気付かれない涙の代わりに舐めてあげる
悲しいなんて言いたくないから舐めてあげる
2006-09-28 19:28 : 落陽 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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