ギターを弾いていた。
クラシック・ギターだ。

バッハの無伴奏チェロ組曲、俗称「シャコンヌ」という曲が弾きたくてたまらなかった。
セゴビアの音に魅せられて、魅入られて。

その「音」にどれだけ近づきたいと想ったことか。
残念ながら、音に届く前に私の小さな指が届かなかった。

燻ぶっていた想い。
「もし指が」
過ぎる言い訳。

何年も忘れた、と想っていたが、そうではなかったことに気が付いた。
大萩康司氏、若干26歳。
技巧だけでは出せない「音」。

彼のコンサートを聴いて、心から感謝した。
同じ世界に立ち得ないことを、いや、立たなかったことを素直に喜べた。
そして、何よりも素晴らしい「音」を楽しむことを教えてくれた。

「音」への呪縛を、彼が、解放してくれた。
今、大萩氏のアルバムを聴きながら。
このような満足の仕方もあるのだな、と不思議にも想う。

しかし、また純粋に「音」を楽しむことが出来る今が嬉しい。

参考:変わらぬ人~存在証明のオマージュ

(初出:2004年12月13日)

2006-08-02 18:54 : 消去一葉 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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