それでも止まらない時間と並ぶ(初出:2012年04月26日)

流れを失った川面を見つめる水車が
ボールの転がらない坂道と並ぶ畦道に
白いクローバーは四つ葉を広げ
雲を運ばない風を待ちながら記憶の果てを探している

君が通ったかも知れない、その道を
今日も知らない人々が通り過ぎて行くが、
それでも道を覆う景色は変わらないままで
遠くを見つめていた君を喪失した時を抱えたまま
凍りついた星の輝きを嘆き続けている

太陽と月が逆行する空に星達は沈黙し
音を伝えることのない真空を涙が一粒、流れていたが
私の時間が始まることを忘れたままに光と化して
遠い忘れられた始原に貼り付けられたまま
ただただ、その時だけを待っている

いつか見た夕焼けが、ここから見えるだろう
それが、いつになるのかは誰も教えてくれないが
君が過ごした記憶の残り香が、
静かな風に運ばれて、私の居場所を示す

古びた椅子はガタついていて、今にも壊れそうだが
動かずに座っていれば大丈夫だろう
動かないと言う苦しみの中で心は硬化し
闇の中で触れた優しさにユラユラと沈んで行くが
その底を知る者は、やはりなく
ただ一つ赤い風船が、ゆっくりと飛び立つのを見送り
私の来た道を少しづつ高みから見つめるだろう

君のいた時間と君のいない時間が並び過ぎた時
愛らしい少女がスキップして目前を通り過ぎたが
二つの時間は並んだままで変わることなく、
ただ、それだけという事象を見送っただけだった
2012-04-26 12:05 : 想葉 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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