無題(初出:2012/04/01)

一つ一つが、一つ一つになった時の記憶は漆黒に塗り潰され、

光さえ映えずに鋭敏な神経だけと化し

ただ、ただ本当に一つだった記憶を求める涙だけが宙に舞う

その一粒を頬に受け、一粒が頬を伝い

厚みのない未来の記憶だけが塗り重ねられていく

遠い涙の哀しみが、渇いた歌を口ずさみ

渇いたままの響と化して身を満たす

息吹き返す、厳冬の染み込んだ山を往く時に

裸足の足裏は地の熱と、血の熱とに燃えて生命を知る縁に変わる

唯、一つで 唯、何も無い 生命

そして生命が生命を知る螺旋階段を、ゆらりゆらりと歩み始めるのだ
2012-05-06 12:06 : 想葉 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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