共有された風の吹く先に(初出:2012年05月03日)

閉ざされた硝子向こうに揺らめく青白い炎は
冷たい熱を夢の中に届けて光と散り
スプーンの先に灯る鈍い光が一瞬の煌きに映え
白いクロスの裾が足に柔らかくまとわりつくが
メニューにないオーダーは、いつまでも来る事はない

去年の夏祭に見た神輿は、静かに時を待ち
熱い汗と掛け声の記憶を頼りに眠り続けるが
山の鼓動は止まず、畑野は季節を巡り続ける

常に関係のない事柄が見えない中に絆を持ち
関係のある事柄と事柄の間には時間だけが置かれ
繋がりを求める哀しさが漂うだけで
きっと私達は、本当の結論を知りたくはないのだろう

涙を流すことで見出した優しさは儚く
捨てたはずの夢に集う優しさだけが遠くに傍寄り
立つとて寄る辺ない私を支えているが
それとて、きっと一時の誤解と消えるのは
記憶の闇に見た想い出の欠片が溶けゆくからなのだ

長い季節の終わりに、必ず風が吹くように
私の目の前を常に風は吹き続け
孤独な私達は、その風だけを共有するが
風は唯、風として自由を吹き荒ぶだけなのだ
非共有された風こそが唯、私達を吹き抜けるだけなのだ
2012-05-06 12:22 : 想葉 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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