時の無い公園にて(初出:2012年05月05日)

時を刻むことを忘れた懐中時計が
懐の中で見当違いの時を刻む度に
記憶の中の優しさは、一つ一つ

遥か遠くから優しく伝わってきた波が
静かに砂浜で終わるように
いつ始まったかを忘れた歩みも止まるだろう

歌う事を忘れた記憶の中に
草原の風が黙って吹き流れ
葉先達を撫でては微笑んで去っていく

沈黙が沈黙を呼び、生れた喧騒の中で
想い出したはずの涙を見失い
ただ白いハンカチを握りしめたままに
木漏れ陽の中に佇んでいると
隣にあったはずのベンチは、とっくに消え
空のゴミ箱だけが寂しげに立っていた

いつも風が凪いだままの岬には
君の髪が舞っていたが
今もまだ、そのまま舞っているのだろうか

ランダムに訪れていた君のいた時間は
もう、とっくに刻まれることなく仕舞い込まれ
ただ流れるだけの砂が
目の前を通り過ぎるだけだった
2012-05-06 12:35 : 想葉 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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