ただ、ひたすらに哀しみを追う

手を離れた風船の戻ることがないように
かき抱いていたはずの貴方は戻ることがなく
それでも仄温かい体温は掌に残り胸に残り

ゆっくりと足を摺り歩く回廊の天井は高く
微かな衣擦れの音さえ響くというのに
私達の慟哭が聴こえてくることはない

海に向かう風に乗り海を望む山道を下ると
結局、海に辿り着くことは出来ないままだが
潮風に誘われた人と出遭うことが出来た

放たれた哀しみが星を目指すままに
決して振り返らない軌跡が天に残り
哀しみの零す涙が大銀河の一つ一つの星を訪ねつつ
優しさを凍らせた彗星を探して彷徨う

追うことが決して追い付けない永遠を示し
ただ疲れ果て切った一瞬だけに
その面影に触れることが出来るだけだというのに
私達は又、尋ね、歩き始めてしまうのだった
2012-06-04 00:00 : 想葉 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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