赤い湾景

想い出が波間に消える浜に立つと
海は赤く染まり、海を渡った潮風は頬を過ぎ
涙は砂に零れて永遠の中に組み込まれたが
置き去りにされた哀しみだけが
誰も歌わない歌となって時を渡った

砂と砂浜とを創った時は居場所を失い
ただ、そこに立つ一人だけが残され
共に水平線を見つめる人を待つために
新たな時が過ぎるだけだった

波飛沫は立ち佇む人々の足を濡らしつ
そのまま置き去りにして湾を舐め渡っては
やがて誰も立たない岸壁に砕け散り
消える時を知らずに消えたが
誰も消える波を知ることはないままに
新たな波を迎えるだけだった
2012-06-06 00:00 : 想葉 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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