銀狼の瞳は月下に燃え

仄明るく光る木立まばらな雪原が
流れる雲の覆いから放たれた月の光を浴び
怪しい影は点々と姿を現し始める

全てが凍ったままに
光と影だけが月光に玩ばれる中
一匹の銀狼は自らの瞳を頼りに森を出で
誰もいない果て無い雪原を往く
獲物の足跡とて無い雪原を往く

ただ、その歩みだけが
雪原に新たな足跡を刻み続け
吹き抜ける風に乗った雪が覆い続け
それでも尚、新たな足跡は止まない

緩やかな風に乗り運ばれ
微かに響く唸りを耳に聞き流しつつ
自らの月影を雪に描きつ銀狼は往く

やがて月も雲に覆われ、月光も絶え
再び全てに静寂が訪れると
雪原は怪しく光り始め
銀狼は歩みを緩慢にして
雲を透かす月に一吠えし
自らの瞳を頼りに歩み始めるのだった
2012-06-11 00:00 : 想葉 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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