神話の生誕話

私達の間を通り抜ける風が
言葉達を遠くへと吹き流すと
語られぬ物語が始まり
語られた全てが終わりを告げた

沈黙したままの時が堰き止められ
ノートが又、白紙に戻ると
新たになった余白は孤独を訴え
自らをなぞるペン先を待つが
誰一人、振り返るものはなく
書き留めるペンの行方も知れない

夜路を行き来する車達が去ると
二度と戻ることなく消えてしまうように
時と言葉とが交錯する物語は
常に去りゆくことだけが語られる

孤独に耐え切れなかった空間が歪み
時を規定しては更に孤独を深めたので
全てが時空に引き裂かれては散り
やがて誰も知り得ない静寂が訪れたが
語られ得ない神話が生まれただけだった

夜空に星がないように
私達の言葉は深い闇に混じり
語られないままの神話の記憶を頼りに
寂しげな口笛が細く泣いていた
2012-07-05 00:00 : 想葉 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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