暁の街灯が消えゆく時に

泣いたままに眠る街灯が並び
灯りは光の涙となって零れ
冷たさだけとなった路面に降り注ぎ
乾いた靴音を湿らせ、歩き疲れた脚を痺れさせ
見慣れぬ夜空を想わず仰がせさせている

街の終わりで途切れた電線が呼ぶと
いつまでも転寝し続ける硝子を叩き疲れた風が吹き
寂しさだけの風音となって
共鳴する音達は嗚咽に身を寄せた

訪れたことのない公園の傍を往くと
哀しみと化した夜の歩みに寄り添って
尚も絡み付こうとする池の水音が
優しさの欠片となり、零れては足跡となった

そう遠くはない明日が山向こうで足踏みし
今日を掻き抱いて放そうとしない街は
陰気な呟きを昨日に向けて無駄に放ちながら
街自体が、その記憶の一つだというのに
手離せない記憶と入れ替ろうとあがいている

もう少しすれば朝刊を運ぶバイクは休み
新しい人いきれが満ちる街の日付は変わっているが
本当に明日に変わるには、まだ少し
ほんの少しの猶予が街には必要なのだ
2012-08-20 00:00 : 想葉 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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