道でなくなったものを辿れ

道で在るためだけに辿られ続けていたが
辿られることで道ではなくなってゆき
ただ辿られるままに導く先なく開かれ伸びている
それを歩く時に始めて、歩く意味が開かれる

濡れる人のない雨を浴びながら
哀しみ故には決して流れない涙に濡れそぼり
進むことを拒絶した歩みで
忘れられることを拒みながら
果ての果てに追いやられる時間を歩いた

コンクリートの壁に反響し続ける靴音が
遠ざかる程に記憶達と置き換わり
私の過去は靴音の響きだけに変わってゆく

路面と空気の隙間に生れた靴音は
零の間隙を縫って響き抜け
私の記憶を求めて響き続けるのだ
持主のいない、靴音が

道を歩かない者の靴音は響かない
忘れられた道を歩いた時にだけ私達の靴音は
そこが道で在ったことを伝えたくなって反響し続け
忘れ続けるために記憶と置き換わり続け
歩く意味だけが歩き始めるのだ
2012-09-12 00:00 : 想葉 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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