立ち止まられない十字路に

いつもバスが通り過ぎる停留所には
誰も通らない街路樹の哀しみが停まり
乗る人もいないドアを開け
降りる人もいないドアを閉めて走り去ってゆく

消えてゆく涙の嗚咽は風が運び
十字路の旋風となって深い闇を招き
立ち止まれば心を満たすだろうが
誰もが知らぬままに十字路では立ち止まらない

たった五つであろう、選択肢
戻る以上に立ち止まることを人は避け
十字路には人知れぬ闇だけが留まり
ただ光のない世界を求めて住まう

驟雨は暮れる前の空から降り注ぎ
夜が来る前には降り止むが
夕陽に照らされて路面は輝き
十字路の闇は一層に深く光から遠ざかる

夜になれば車のランプも眩く
四方八方からの光も降り注ぐが
車が通り過ぎるたびに闇は深くなりゆき
街路樹の哀しみが静かに走り始める
2012-09-16 00:00 : 想葉 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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