九月の風の中で

熱と冷たさが一緒に乗る風を受けながら
触れる形どころか影すらない君の
優しさだけを抱き締めて、僕は哀しまない

始まらない終わりの中で戸惑い
終わらない始まりの中で、もう一度出遭い
始まりと終わりを失ったままの今を
それでも僕達は愛しもう

求める香りは仄かにすら運んでくれぬ
そっけない風が、ただ吹き抜ける
それでも僕は、知らない君の影を想い出し
その微笑みを想い出し、決して哀しまない

九月の風は哀しみを運び続け、僕を吹き
同じ風が君を吹かないように祈り
それでも僕は、哀しまない
2012-09-10 10:50 : 想葉 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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