街の果てに無音の波が響く夜

街行く孤独の足音が響くと
細い月が唇を歪に拉げ
笑いながら薄雲に隠されて消えた

哀しみに捨てられた孤独が一つ
傍過ぎる犬に吠え付かれ
泣けない涙に暮れては逃げ惑い
往く宛のなさに苦笑いする

書く宛てもない手紙を手に
男が独り、その苦笑いに出遭い
笑う力もなく歩みを止め
じっとチビた鉛筆を見つめると
雲が退き、表情を変えた月が現れた

星々の語りに疲れた月は一層に痩せ細り
それでも決まった軌跡しか辿ることが出来ず
耳を塞ぐことも出来ずに独り切り
ただ疲れ切って沈む先を急ぐのだ

孤独と男と、月の光が映える小波に
似合う波音などないままに
無音の浜の夜は更け
早く陽よ昇れと肩を並べる三人は
水平線の彼方に歩み出す
2012-10-18 00:00 : 想葉 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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