壊れる虹

夕暮れ空を亘る虹の壊れる音が
絶え間なく降り注ぐ夢の中で
白い月の薄光を浴びる泥沼に咲く蓮の葉上には
砕けた虹の音が踊っては散り
散っては集まりして空に戻って星となっていた

輪郭を哀しみに変えて歩く人達に星が涙を流し
零れた一粒一粒が空を駆けては水平線に消えるが
彼方の人には届き続けているのだ

静かとは言えない夜の空に
それでも月は昇るのだけれど
位置も定まらぬ星達に戸惑いながら
沈む先を見失うまいと陽の軌道を追っている

朝になれば消える虹は私達の欠けた間を埋めようと
繰り返し壊れては浮かびし
その儚い優しさが私達の記憶出来ない哀しみとなっていた

私達の哀しみは何処にあるや
私達の哀しみは何処より来るや

答えないままに繰り返し浮かぶ夢の虹よ
その壊れる哀しい音を降り止めさせて
もう少しだけでいいから
私達に安らかな眠りを届けてはくれまいか
2012-10-28 00:00 : 想葉 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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