ブリキの独り言

拉げたままに捨てられたブリキの玩具が
生温かい雨に錆付いてゆきながら
転がることの出来ない坂道でもがき
雲の去った空と、遠い波音に晒されている

青く偽る空なんぞ
いっそ真黒に塗り潰しちまえ
雲も陽も、月も星も要りはしない
どうせ手の届かぬ飾り物

青く偽る海なんぞ
いっそ真黒に塗り潰しちまえ
波も浜も、潮風も海砂も要りはしない
どうせ手の届かぬ飾り物

ただ真黒に拉げ錆尽くして土に戻ることが出来るまで
それでも独り、弄ばれた掌の温もりを忘れられず
泣かずに生温かい雨に打たれ
もしかしたら少しは鈍く光るかもしれないけれど

ただ真黒で拉げたことすら分からない闇の中
どうせ玩具のままならば、どうせ飾り物のままならば
全てが一緒に堕ちていってはくれまいか

そんな勝手を想いつつ仰ぐ空にも白雲が浮き
やはり遠くまで青く美しく
波音の囁きも、余りにも優し過ぎるのだ
2012-11-05 00:00 : 想葉 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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