枯葉が崩れ始めると時が終わる

教えてもらったはずの歌を口ずさむ夕暮れ
赤い太陽は水平線に掛かり、白い満月は山に掛かり
過ぎるだけの自分を風に任せた時間は鉛直に沈み
地球の裏を突き抜け夜明け前の星を目指す

傍の花に言葉達を預けたまま
流れることを忘れた時間だけが線路に残り
遠くへ走り去るだけの汽車の音に耳を澄まし
ただ降り重なってゆく哀しみを抱いたまま
どこへも行かずに優しさを待っている

伸び切った影は闇に薄く混じり始め
その吐息を聞き続けたはずの時刻を時計が示すが
二度とは来ない空白だけが部屋を満たし
読み始めた詩篇は白紙のままなので
ただ意味のない言葉を書き綴るのだった

遠ざかる一方の時間を追い想い出しながら
余計に書けなくなることだけが溢れ出し
結局は眠らないままの夢の中に逃げ込んで
想い出せないままの時間を愛し続けるのだ

やがて戻らない時間を受け取った星が昇り始め
時間を失った切なさを光っては散り
流星は水平線と地平線の境を目指したが
失ったはずの時間を微かに残す枯葉が一枚
デスクの上でカサカサと音を立てて崩れ始めた
2012-11-18 00:00 : 想葉 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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