無題

穢れてゆく泪が波を洗うと
遠く山を越えてゆく波音は虹を渡る

乾くことのなかった洗濯物達が丁寧に畳まれ
部屋の中で静かに哀しみを撒くと
独り歌は口ずさまれる

空は青いままなので嵐が来ても気付かれることなく
激しい雨音すらが誰の耳にも届かないまま
ただ雨戸が打ち据えられ引き裂かれ

泣きたい夜に流れる涙は嘘ばかりなのに
拭うハンカチは、もらった時の白いままで
ただクシャクシャに、皺だらけになるだけだった

誰かの視線が穢れを見つめたまま黙って川を遡り
濡れた足跡が渓流の脇を点々と何処までも山深く続き
追うだに唯、迷う夕暮れに立ち尽くすのだった
2012-11-08 14:51 : 想葉 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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