もう抱かないでと願う朝に

旅立ちを失った朝
風景にない山に迷いながら
貴方の温もりの死を待ち
貴方の言葉の絶えるのを待ち
哀しみが絶えるのを待った

ところで、と語り続けるので
読み始めた物語は始まらず
ただ開かれただけのページを
そっと抑えた手が震えていた

もう、とっくに冷えたシートに
伸ばした手と重ねられた貴方の手
白さを覚えたのは、その手
白さが透明に変わるのを覚えたのも
その手

逃れることを放擲し
ただしがみつくように抱かれ
それでも温まらない頭の芯を
私は何処で拾い上げたのだろう

その冷たさが足を竦ませ
私から旅立ちを奪い続けるのに任せ
温か過ぎる残酷さに溺れたまま
そっと又、瞼を閉じよう
2012-12-05 00:00 : 想葉 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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