最後のページだけを

最後のページをめくると山形に薄光が訪れ始め
そのまま閉じられない本と
明けることのない空を見比べては
終わらなかった眠りを想い出し
書き記されなかった言葉を想い出した

アスファルトを叩く星の音が煩くて
耳を塞げば音が耳孔にこだまし続けるし
塞がなければ変わらないしで
結局は聞き続けることになった

跳ねることのない水音がエコーに混じり
光と水の仲睦まじさを想い出しては
怒りに似た嫉妬に眠ることが出来ないまま
閉じることの出来ない本を手に取り
最後のページだけを読み続けた

最後のページだけが本の全てだのに
いつも最後のページは白紙のままでしかなく
私は全てを白紙として想おう
白紙の全てを想おう

やがて山形の薄光がエコーを追い払い
下らない哀しみも生まれることはなくなるだろうし
書き始めのページを読むこともあるかもしれないから
2012-12-06 00:00 : 想葉 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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