空壊、壊空

壊れそうな空を繋ぎ、留めていた残照も
書いたことすら忘れていた落書きを見つけ
よく見もせずに丸めて屑箱に放ったように消えた

襟元から襲ってきた急な寒気は
それよりも早く冷えてゆく掌の中の掌を想い出させ
無言のままの私達を見もせずに
1メートル高の塀上に座る黒猫が
歩く側でニャーとだけ鳴いた

指す指の先にほうき星は長尾を靡かせ
語られる前から宇宙の極大と極小とを抱きつつ
極遠から極近の間に居場所を見出せもせず
失った軌跡を彷徨い飛んでいる

仕方ないので、ほうき星を摘み捕り
笹舟に入れて流したのは
とうに去年の七夕も終わった冬の川だったが
湯船に浮かぶ笹舟は湯気に揺られている

二つの笹舟を重ねて私達の夢を造り
夢中から大切にし続けていた哀しみを挟めば
誰かが拾ってくれることもあるだろうと
擦れ違うことすら許されぬ視線は語り合い
それぞれ別に壊れた空を見上げ続けるのだった
2012-12-09 00:00 : 想葉 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
コメントの投稿
非公開コメント

« next  ホーム  prev »

拝啓




Author mak From "空白"

想一葉、兼訪問帳

星々の冷却(書肆侃侃房)
渓谷0年(オンライン版)
Both by mさん

【 無意味という意味 】
すこしの風を追いかけて
【 短文 】
大海にも降る一滴
2015.07.17.

For Admin

落書内検索

月毎落書

一言お報せ

リンクは勝手に頂戴、削除してます
ご迷惑な場合は、ご一報下さい



メール・チェックは非常に稀です


BlogPeople

出現するかもエリア-転記候補