無表情な呟きを

無表情な雲が波を遮った後
水平線の向こうから訪れ汀を跨ぎ
山に吸い込まれたまま戻らない

時折、あることだが
雲の訪れないままに降る雨が止まず
立ち止まった人々が空を仰ぐ
哀しみの響く音は、それに似ている

しんとした夜中に響く足音や
星の見えない都会の空の小さな月や
雑踏の中に置き忘れられた小さなブランコや
夕暮れの向こうに小さくなってゆく貴方や

それでも時計の音は響き続け
哀しみに時を刻み、刷り込みながら
同じ周回を何度も繰り返すのだ

私はといえば雲の通り過ぎるのを知らず
雲のない雨にも降られることがないままに
ただ空席となった目の前の椅子を見詰め
閉じたままの詩集を掌の中で暖め
きっと良いこともあるに違いない
と、呟くばかりなのだ
2012-12-24 00:00 : 想葉 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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