月の光跡と海流と

速過ぎる哀しみに置いて行かれ
涙はカラカラと乾いた音で零れながら
薄く淡く光る川面を撫でて山を離れた

叫べない声が胸を押し潰すままに
片手では余ってしまうほどの数の星だのに
夜空に数えることが出来ないままで
ただ乾いた月の光跡だけを見上げている

取り戻すことが出来ない哀しみを
取り戻すもののいない哀しみを
深い海は箱に詰めて冷たく抱き締め
解かれぬように、さらに温かさを捨てたのだ

海流が生まれるのは、そのためだ
風が生まれるのも、そのためだ

行方を深い海に求めた哀しみが抱かれたまま
深く凍り付いてゆく深海で眠りに就き
永久に積み重なってゆく
それが全ての始まりとなったのだ
2012-12-26 00:00 : 想葉 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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