無題

粉々に砕けた雪原が
それぞれに月明かりや星明りを受け
別々の月を映し、別々の星を映し
その明るさが森を一層、暗くしていた

より暗いのは森に続く足跡で
雪原に点々と闇を置き
揺れるように森中に消えていた

足跡の果てには不凍の泉があり
その底に沈む前にと月が陽炎となって
独り揺れながら耐えている

月の声を沈め、抱きながら
泉は降り続く雪をも抱きかかえ
冷たい優しさの中に佇んでいるが
足跡の持ち主の影は見えない

向こう岸に続く足跡も見当たりはしないが
森が静かに温かな孤独に包まれる
さやけき歌声が耳奥に響き始めていた
2013-01-26 21:41 : 想葉 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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