雪は海を目指す

冬が恐ろしいのはね
寒さが厳しいからじゃないんだよ
今なら油、昔なら薪がね
それが減ってゆくのを見るのがね
たまらなく恐ろしいんだよ

雲の陰に隠れたままの老人が
呟き教えてくれたことだ

「一面の雪景色」
というのを見たことがある
文字通り、本当に雪しかなかった
終いには幻惑なのか自分も雪になる

雪の一つになって
はじめて雪が雪でなくなった
私は雪のままだったけれど
雪景色と雪でない景色
それらも消えた

老人とは隣り合っていたが
やけに暖かかったのを覚えている
そのうちに氷が激しくぶつかり合う音が聴こえ
海に堕ちるのだと、その時に知った
2013-02-21 00:00 : 想葉 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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