忘れられた水平線に月が欠ける

月の欠片が心臓を掠め過ぎ
凍り始めた路面に弾け
そのまま北の空に消えた夜

透明な影達が街を行き交い
月光に照らされた輪郭は輝いて
冷たさを頼って呼吸をし
消えるためだけの存在を知った

飛び損ねたまま葉の上に残った欠片は
いつ飛び立とうかと時を伺い
腕時計を見せてくれと訴えるが
どの影にも訴えは透き通り
聴こえない木霊になって川を下っていった

そうして独り、土を食む悔しさに
涸れる涙を探していると
海が近いのだろうか
半分だけを月が昇ったまま
じっと眼前に広がる水平線を見詰めていた

水平線は波を伴わずに丸みも捨て
月の半分を知る手掛かりとなりながら
欠片を削る音を遠くまで響かせていた
2013-02-24 00:00 : 想葉 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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