一日の芽吹き

帰納する夕暮れに連れられて
赤い三日月は引き降ろされ
星だけが瞬く夜空は

疎らに光るビルの警告灯が
街の伸びゆく輪郭と縮みゆく輪郭とを示しながら
遠い過去の記憶に消えてゆくが
街を漂う空気に籠められた無数の記憶は
行く先を失い続けている

明るい夜空に妙な明るさで
飛行機雲が北に向かって伸び
二つに分かたれた夜を慰めながら
異国のジェット音は

人影を照らす街燈の重なりが
私達の疲弊した一日を追憶するように
何もなかった日々の重なりは
私達の疲弊した魂を追憶している

疲れが、丁度、良い具合に部屋を満たす中
夕餉を静かに終えて箸を置き
少し熱い風呂に浸かった後
冷たい枕に涙を埋めながら
私達の新しい一日が芽吹いてゆくのだ
2013-02-27 00:00 : 想葉 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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