雲の切れ間を、虹は渡る

空を咬んだままの雲が垂れている
淡雪に身をやつしながら
もうずいぶんと永い時間になるだろう

凍て付いた波濤が砕けながら
消えてしまった時間の欠片、その合間を縫い
岬を越えながら空に戻り続けているというのに

交わされた約束達を偽りとして
碑文は哀しみの真実を伝えるのだろうか
一本の鑿だけが使い手を待ちながら
永遠に朽ち続けている

雨の匂いが遠ざかると
独りきりの恋が海峡を挟んで始まり
別れゆく鐘の音が雲を食んでいた
2013-03-21 00:00 : 想葉 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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