泣声は聴かれないまま響く

晴れとも曇とも言える曇天の下では
聴こえない泣声だけが響き
微かな哀しみを運びながら風に揺蕩っている

記憶の中にしかない小川には
細い枝が数葉の若葉を掲げ伸び
鮮やかな翳りを、その流れに映しているが
それは決して見ることはないものなのだ

誰もが、そうして街を行き交いながら
乾いた陽気さで挨拶を交わし
意味もなく急く気持ちを抑えた笑顔を浮かべ
少し離れた交差点で立ち止まることを祈っている

そうして黙って肩を並べることを
黙ったままの影を路面に並べることを

耳を塞いでも響いてくるから
聞きたくもないのに響いてくるから
黙っていることは辛いのだけれど
それでも黙ったままでいずにはいられないのだ
2013-03-31 00:00 : 想葉 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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