春炎

蒼い月の破片が散る中を
白い石が掻い潜っているので
立ち尽くすだけしか出来ず
吐く息と吸う息とが混じってゆくのを見つめていた

欠けたまま口を開けるトンネルの
出れば明るい光を遮る闇に
眠り続ける星達は揺れている

背中にシャツを押し付けながら
春風はトンネルを抜け
あの丘よりもさらに高く
何もない高さに吹いてゆく

冬を跨げなかった秋を拾い上げると
落ち葉に埋もれた波音が辺りに響き
過ぎた季節は初めて想い出される

そして、もう一度、蒼い月に包まれて
身動き出来ないことに気付く時
春の炎が静かに照らし始めるのだ
2013-04-14 00:00 : 想葉 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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